お金よりやりがい重視で公務員を退職!60歳からの生き方を相談事例から考える

相談事例

こんにちは! 札幌ITキャリアコンサルタントの佐々木です

今回は、僕が対応した相談者さんの事例からシニアの働き方を考えます。

【わかること】
お金より生きがい重視
60歳過ぎたから急に人は衰えない
自分の生活とやりたいことの天秤にかけて、残りの人生どうしていくか

書いた人
佐々木駿

IT関連の職業訓練校・キャリアコンサルタント。転職の面談・書類添削など実施。副業でライティングもしている。読書やサウナ、ボードゲーム好き。2024年5月に国家資格キャリアコンサルタント、2025年3月に生成AIパスポート、G検定の資格取得。

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シニアにはネガティブなイメージがある

高齢者に対するイメージは、一般的にネガティブな側面が強調されることが多いです。

調査によると、多くの人が高齢者を「心身がおとろえ、健康面での不安が大きい」と捉えており、これは72.3%に上ります。一方で、高齢者が持つ経験や知恵に対しては一定の評価もあり、「経験や知恵が豊かである」とのイメージも存在しますが、これは43.5%にとどまります。

また、高齢者が社会に貢献しているというイメージはあまり強くなく、ボランティア活動などでの貢献が認識されることは少ないです。このようなイメージのギャップは、若年層との接触や理解不足から生じている可能性があります。

参考:(ア)高齢者のイメージ – 平成16年版 高齢社会白書

60歳になったからといって、人は急に衰えない

上記に挙げたのは、あくまでもイメージです。

考えてみると、59歳の人が60歳になったからといって、急に体力が衰えるわけではありませんよね。

60歳を境に、仕事の能力が一気に低下するわけでもありません。これは、64歳の人が65歳になった場合も同様でしょう。

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これじゃヤル気がなくなって当たり前では?

実際に60歳過ぎて雇用延長し働いている人の声に、こういったものがあります。

  • これまでの役職を外される
  • 給料が下がる上司が年下である
  • 不本意でも後進に道を譲らなければならない

これを見て思ったことがあります。

それは、働くモチベーションの低下です。

給料が下がるのは、雇用形態や仕事内容が変わるため仕方ないにしても、納得がいかないのは想像に難しくありません。

今まで管理職だった人が、年齢だけを理由に「来月は60歳ですよね。じゃあ来月からヒラでお願い」

と一方的に言われてしまうと、モチベーションが上がらないのも想像に難しくありません。

相談事例・公務員を退職した

僕が対応した相談者さんの中には、将来を意識してガラリと生き方を変えた人がいました。

  • 30年くらい公務員として勤務
  • 退職時は49歳
  • 退職後は、喫茶店を開業しようと3年ほど修行

※個人情報の観点から一部脚色しています。

僕が最初に思ったのは「公務員としてやってきたなら、そのままの方が良かったのでは?」でした。

当の本人は、もちろんそんなこと百も承知。

転職相談の対応したとき、このように話していたのが印象的でした。

60歳からでは遅い

今まで公務員で勤務してきました。それなりに給与も良いし、やめるとき引き止められました。役職もついてましたし。

でも思ったんです。

このまま定年まではいける。その方が安定してるしいいよな。でもずっと公務員だったから、この仕事以外の世間を知らない。

「自分ってどのまでの価値なのか」「どのくらい世間に求められているのか」
それがわからないんです。

60歳過ぎて新しいことなんてできない。やめても50歳手前。

やめてもまだ50歳すぎ。今じゃないと、もう行動できない。

そう思って公務員をやめたんです。

安定している公務員を捨てた

他人から見れば、めっちゃ恵まれてますよね。
公務員なら給与が良いし、退職金だって出ます。

このまま定年までいけるルートはある。

わざわざ自分から辞めなくても…。

でも、相談者さんは安定を選ばなかった。

「今じゃないとできない。そう思って喫茶店の修行をしようと思った」と語っていました。

ここまでしっかり考えているのに、なんで僕のところに相談に来たのかというと、どうやらリスキリングと、失業保険の延長が目当てだったみたいです(笑)。

僕は職業訓練校でキャリアコンサルタントとして働いています。

相談者さんは、退職してから喫茶店で修行。その後、職業訓練校に来た人なんですね。

とりあえず興味あることをやろう。そのあとまた考えよう。という感じだったと。

正直、やりたいことを思いっきりやってやろうという人生、うらやましくもあります(^^)/

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生きがいを持って働くには、お金を重視しないこと

相談者さんのように生きがい重視するには

何に気をつければいいんでしょうか?

労働の目的を「生きがい」「生きがいと金銭」「金銭のみ」の3グループに分けた場合の、2年後の健康状態を観察した記事です。

「金銭のみ」を目的とした高齢者は、健康を損ねるリスクが高いことが書かれていました。

その理由は、収入を多く得るために長時間、無理をした労働を行なうことで、身体的・精神的に負担が大きくなるからと推察されています。

参考:「お金のためだけに働いている高齢者は健康を損ないやすい」(シニアガイド) 

視野を広げた生き方をしよう

  • お金より生きがい重視
  • 生きがいとは、つまりやりたいこと
  • 自分の生活とやりたいことの天秤にかけて、残りの人生どうしていくか

考えてみれば、生きがい重視なのは、いつの年代でも変わらないのかもしれません。

自分がどうしたいのか、ということは、シニアや定年に限らず、意識していきたいなと思いました。

もし働き方に迷ったら、いつでもご連絡ください!

>>働き方の相談ならジョブローデン

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