こんにちは! 札幌ITキャリアコンサルタントの佐々木です!
今回は、高齢者の退職後に起きる心身への影響についての内容です。
超高齢化社会の影響で、望めば誰でも65歳まで働けるようになりました。
しかし、誰もが働き続ける道を選ぶというわけではなく、一定の時期をめどに自ら仕事を辞める決断をする高齢者も少なくありません。
これまでの仕事を辞めると、生活スタイルに大きな変化があります。
それに伴って、心身の健康にも変化が訪れます。
では実際に高齢者が仕事を辞めると、健康にとって良いのか悪いのか、調べてみました。
結論を言えば、健康に良い部分・悪い部分があること。
そして仕事以外の生きがいを見つけることが、重要なポイントとなります。
高齢者が仕事を辞める理由

高齢者はどのような理由から退職を決意すると考えられるでしょうか。
ある記事では、辞めた理由としては、「定年のため」「契約期間が満了したため」が大部分を占めるかたちになっています。
それ以外の理由として「健康がすぐれなかった」が特に多いです。
少数ですが、「家族の介護・看護のため」「労働条件が不満になった」「人間関係がうまくいかなかった」などの理由もあります。
これらの理由には、「辞めたかったわけではないけれど辞めることになった」というニュアンスが含まれていると考えられます。
>>お金よりやりがい重視で公務員を退職!シニアの生き方を相談事例から考える
退職後に表れる身体の健康への影響

離職の理由がどのようなものであっても、これまでの生活パターンや環境を変えることは、心身にも影響を及ぼすことが考えられます。
仕事を辞めると、生活リズムや人間関係の変化など、生活環境に大きな変化が表れるからです。
(公財)長寿科学振興財団の「高齢期の就労と健康」の記事は、高齢期の健康と就労の関係について解説しています。
高齢者の退職は身体的健康や認知機能に悪影響を及ぼす、また就労が良い影響を与えるという研究結果が提示されています。
しかし一方で、退職により仕事のストレスや業務上の危険から解放され、余暇活動への参加で生活満足度が高まることについても触れられています。
就労中の業務が、体に負担をかけたり、危険だったりした場合には、仕事を辞めることで解放されることは間違いありません。
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働くと健康維持に効果的

他には、こういった記事がありました。
(一社)日本生活習慣病予防協会が発表した「高齢者が働く理由は「体に良い」「老化を防ぐ」 介護中の離職は深刻」というタイトルです。
※今ではリンクが見れなくなっています。
この記事には、「就業している高齢者の方が、就業していない高齢者よりも、高確率で健康を維持している」と書かれています。
厚労省はこの調査結果について、「日本の高齢者は、高齢期の就業を、収入確保や自己実現の手段としてだけではなく、健康維持および老化防止の機会としても捉えている傾向がある」と述べています。
そして就業していた人は、就業していなかった人に比べて、健康維持率および健康改善率のいずれについても高くなったことが確認されています。
仕事をしないことで、生活習慣が乱れる

例えば、出社のために毎朝6時に起きていたのに、退職してその必要がなくなり、朝は寝たいだけ寝るようになったとなれば、大きく生活習慣が変わったことになります。
食事も好きな時に好きなものを好きなだけ食べ、通勤しないことで身体を動かす機会が少なくなったら、あっという間に健康を損ねると言えます。
また、仕事を辞めたことで収入が減り、結果として健康への投資を控えるようになれば、病気の早期発見や治療にも悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
これらのことから、退職することで業務上のリスクからは解放されますが、自分自身が健康であるうちの退職は、身体が衰えるきっかけとなってしまうと言えるでしょう。
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退職は身体の健康には良い。だが心の健康には悪い可能性がある

ここまで、身体の健康について見てきました。
一旦まとめます。
せっかく自由な時間を手にしても、体や心の健康を損ねてしまっては元も子もありません。
元気で働けるうちは体に負荷がかからない程度に仕事をし、生活リズムを確立させて、健康維持を心がけることは重要と言えるでしょう。
そして大事なことは、健康とは身体だけではなく、心の健康も同じくらい大事だということです。
では次に、心の健康について見ていきましょう。
仕事を辞めて生きがいがなくなると、抑うつ度が上昇する

心の健康について、このような記事を参考にしてみました。
「仕事をやめた高齢者 抑うつ度が約0.3ポイント増加~趣味の会などへの参加で軽減か~ 」
仕事を辞めた高齢者の精神的な健康について検証したものです。
結果として、退職した高齢者は、仕事への生きがい・やりがいを失うことで、抑うつ度を増加させることが確認されました。
生きがいは趣味・スポーツでもよい
しかし、退職することで失った仕事への生きがい・やりがいは、趣味やスポーツなどの参加で取り戻すことができるとされています。
そして実際に、そういった余暇活動への参加により、抑うつ度が低くなることも示されています。
仕事に情熱を傾けていた人は、退職によってこれまでのやりがい・生きがいを失うことになります。
ですが代わりのもので取り戻すことによって、精神については安定を図ることができるというデータです。
>>【50代定年前の働き方】キャリアをリデザインして、モチベーションを上げよう!
退職前に、生きがいとなる趣味を見つけよう

ここまで、高齢者が仕事を辞めることで表れる心身への影響について見てきました。
このようなことがわかりました。
結論としては、このようなことが言えます。
新しい趣味や仲間を見つけることは、心の健康につながるのでしょう。
趣味の集まりという予定を作ることで、生活習慣のメリハリにもつながります。
結果として、心身の健康につながるということになります。