【重要ポイント】
・バリュープロポジションを探し強みを生かす
・ブルーオーシャンを狙う
・競争しないことが最強
終身雇用は過去の話。自分のキャリアは自分で築く時代、あなたは「自分」をどう売りますか?多くの人が「商品」としての自分を意識していません。
本書は、好きなことで稼ぎ、競争を避ける戦略を説きます。あなたの強みは?ニッチ市場で輝くには?キャリアコンサルタント佐々木が、「あなた」という商品を高く売る方法を解説。
マーケティング視点でキャリアを考え、戦わずして勝つ戦略を、本書の要約と共にお届けします!
バリュープロポジション・強みを活かす

>>「あなた」という商品を高く売る方法―キャリア戦略をマーケティングから考える
本書で紹介されている「バリュープロポジション」とは、「相手が求めていて、自分しか提供できない価値」のことです。
具体的には、以下の4つの要素を組み合わせることで、バリュープロポジションを構築します。
●自分の強み: 先天的な才能と後天的な技術や知識を掛け合わせて作り出す。
才能は優劣ではなく、個人が必ず持っている資質や性格のこと。
●ターゲット: 自分の強みを必要としている人。
●ニーズ: ターゲットが抱えている悩みや、解決したい課題。
●自分の仕事: 自分の強みを活かして、ターゲットのニーズに応える具体的な行動。
本書では、バリュープロポジションを明確にすることで、競争を避けながら、自分にしか提供できない価値を提供し続けることができると述べています。
また、自分の価値を本当に生かすためには、多くの人と接触し、ターゲットやニーズを把握することが重要であるとされています。
競争を避ける

著者は、「競争を避ける」ことを推奨する理由として、
現代社会におけるニーズの多様化・細分化を挙げています。
• 多数の人がひしめき合うレッドオーシャンで競争しない。
競争相手のいないブルーオーシャン、つまりニッチな分野で自分の強みを活かすことが重要だと説いています。
• 誰もが必ず持っている性格や資質といった「才能」と、後天的に学習や経験で身に付く「技術」や「知識」をかけ合わせる。
他に提供できない独自の価値を生み出し、競争を回避できると主張しています。
• この独自の価値を「バリュープロポジション」と定義し、自分の強みを徹底的に分析。
それを必要とするターゲットを明確化することで、戦わずして勝つことができると述べています。
しかし、著者は競争を完全に否定しているわけではありません。
最初は狭い範囲で競争し、そこで一番になることで、自分の強みを明確化し、徐々にその範囲を広げていくことを推奨しています。

ブルーオーシャンを狙え!

著者は、「ブルーオーシャンを探す」ことを推奨する理由は、競争を避け、自分の好きなことを仕事にするためです。
多くの場合、好きなことに熱中することで、それが強みとなり、周囲も一目置くレベルにまで到達します。
●現代社会では、ニーズが多様化、細分化しているため、自分の強みを活かせるニッチな分野が存在します。
●そうしたニッチな分野=ブルーオーシャンを探し、そこで自分の強みを活かすことで、競争を避け、戦わずして勝つことができるのです。
●逆に、レッドオーシャンと呼ばれる競争の激しい分野では、疲弊してしまう可能性があります。
どうすれば「あなた」という商品を高く売れるのか

「あなた」という商品を高く売るには、競争を避けて自分の好きなことを仕事にすることが重要です。
なぜなら、好きなことには夢中になれるため、それが強みとなり、やがて誰にも負けないレベルになる可能性があるからです。
現代社会ではニーズが多様化しているため、自分の好きなことなど、ニッチなニーズに特化することで、競争相手がいないブルーオーシャンを見つけることができます。

強みを活かしてニーズに応える具体的な方法
自分の強みが何かを見つけるのは難しい場合もあります。
しかし、最初から自分のしたい仕事はできない場合もあるため、まずは与えられた仕事を好きになることから始めることが推奨されています。
そして、仕事の中で自分の才能を活かせる部分を見つけ、そこを起点に強みを育てていくことが大切です。
また、自分の強みが「本物」かどうかを検証することも重要です。 以下の4つの質問すべてに「はい」と答えられる場合は、あなたの強みは本物である可能性が高いです。
●その仕事が好きか?
●その仕事を必要とする人がいるか?
●他に誰も提供できないことか?
●その強みは真似するのが難しいか?
競争の兆候が見えたら、すぐにその場を去り、戦わずに勝てるブルーオーシャンを探すことも重要です。
ブルーオーシャンでは、競争相手がいないため、自分の強みを活かして高い価値を提供し続けることができます。
「あなた」という商品を高く売るためには、自分の強みを活かせる市場を見つけることが重要です。
そして、その市場で独自の価値を提供し続けることで、戦わずして成功することができます。
『「あなた」という商品を高く売る方法』本要約・まとめ

>>「あなた」という商品を高く売る方法―キャリア戦略をマーケティングから考える
・バリュープロポジションを探し強みを生かす
・ブルーオーシャンを狙う
・競争しないことが最強
本書では一貫して、マーケティングの観点から自分の価値について説かれています。
残念な点は、転職の具体例・事例がないことです。
著者の永井さんは、マーケティングの専門家であり、転職の専門家ではないからです。
そのため、転職するというよりは、マーケティングの観点から転職を捉えている内容です。
とはいえ、マーケティングのエッセンスから自分の仕事を見る、という客観性が取れるという意味では、面白い観点だと感じます!