こんにちは! 札幌ITキャリアコンサルタントの佐々木です!
今回は、僕の友人から聞いた話です。友人の会社の仕事は、建設関係。その会社の社長は現在50代で、若いころから一代で会社を築き上げた、叩き上げの社長です。
その社長が、会社の新しい事業として、飲食店を始めたというのです。
社長の「高すぎるプライド」が災いして、問題が起こりました。
わかること
・高すぎるプライドは身を滅ぼす
・上から目線にならないように謙虚に
・自分のキャリアは自分で作る
毎月100万円の赤字を垂れ流し

ある日、友人から連絡が来ました。
今、俺の会社で飲食店を持ってるんだけど、そこの面倒見てくれって言われてさ
こんな話から始まりました。
友人は、建設関係の仕事をする前、飲食店で4年ほど働いていました。
その経験を買われて、「会社が持っている飲食店を見てほしい」と社長に言われたというのです。
友人は会社に転職したばかりで、店は友人が入社する前から持っていたものでした。
僕は同じ飲食関係の業界で4年ほど経験があり、友人はそのことを知っていたので、僕に相談を持ち掛けてきました。
僕は、「建設関係の会社で飲食店もやってるなんて、手広くやっててスゴイ会社なんだな」なんて楽観的に思っていました。
でも話を聞いていると、事は深刻でした。
「ウチの店、ヤバいのよ。毎月赤字100万近く出しててさ」
「えっ!?100万!?」
社長のプライドだけで、赤字店を続けている

僕は、ハッキリ聞いてみました。
そんなに赤字出してんだったら、店潰れるでしょ。
そういう話が出てるんじゃないの?
友人は、「それがさ……」と重い口を開きました。
周りには散々『飲食店の知識がないんだからやめとけ』って止められたみたいなんだよ。
でも社長が意地になって始めたんだって
それに社長はハッキリ言わないけど、見返したい気持ちはあると思うんだよね。
仲の良い取引先の人とか、昔の友達とかにも止められたみたいでさ。
この状況で『店を閉めた』なんて言ったら、『それ見たことか!』って感じになるだろうし……。それで余計にね
>>弱い立場相手にキレる中高年。元飲食店店員として納得いかないので調べてみた
気持ちは理解できるけど…
う~ん、なるほど。社長にもプライドがあるんでしょうね。
でも僕は、社長の気持ち、わからなくはありません。
自分が店をやりたくてオープンするのだから、友人たちには「頑張れよ」「オープンしたら食べに行くよ」って言ってほしかったんだと思います。 それを「経験ないんだからやめとけ」と。
僕は社長と会ったことがないし、どんな人か知りませんが、なんか寂しさもあったんじゃないかな。
みんなが止めるもんだから、それで意地になって店を始めたのかって。
そんな風に思いましたね。
とはいえ、店が毎月100万円の赤字を出している状況は変わりません。
どんなに意地になっても、お金がないと店は続けられませんよね。
結局、友人も頑張ってはみたものの、友人が店を見るようになって約3か月後、店は廃業しました。
50代社長の高すぎるプライド問題

飲食関係の経験がない50代社長、彼が意地になって始めた飲食店。最後は廃業しましたが、社長に知識がないから廃業したのでしょうか。
社長に「飲食店の経営を勉強してから出直せ」というのは簡単です。
でも問題の本質は、飲食店の経営を知らないことではありません。
今回の一番の問題は、社長の高すぎるプライドです。
なぜなら社長に「こうした方がいいですよ」と助言していたとしても、プライドが高いと、人の意見を聞き入れない可能性が高いです。
実際に社長は、周りの反対意見を聞き入れず、飲食店の経営をスタートさせているわけですから。
とはいえ社長は、飲食店の経営は素人ですが、会社経営は玄人。一代で建設関係の会社を立ち上げ、成功させています。その意味では、経営の才覚はあるのでしょう。
でも高いプライドは、経営の才覚うんぬんの話ではありません。
ここをどうにかしないと、また同じような失敗をしてしまうでしょう。
>>プライドが高い55歳・転職者の末路~あなたは会社の肩書がなくても生きていけますか?
「俺は正しい」と他人に認めてほしい

今回の社長の状況は、こんな感じでした。
この辺りの分析は、友人がしていたものです。
実は社長は、友人にも正直な気持ちは話していないんですね。
友人は、「社長はハッキリ言わないけど、見返したい気持ちはあると思うんだよね」と言っていましたから。
ハッキリ気持ちを言わないあたりに、余計に高いプライドを感じてしまいます。
このことから、以下の仮説が立ちます。
状況を考えるとそうですよね。
周りに散々止められていたにも関わらず、その意見を無視して店を開業しています。
ここから見える社長の気持ちは、「周りの意見が間違っている。店を成功させて見返してやる」という独りよがりな気持ちです。
そして僕は、この文章を書きながら、ふと気になりました。
「もし仮に、店が成功していたら、社長はどうしていたんだろう」
これを考えると、見えてくるものがあります。
高すぎるプライドは、マウンティングになる危険

もしも店が成功していたら、社長はどうしていたのでしょうか。
社長のプライド問題を考えると、おそらくこうなります。
こうなると、ただのマウンティングです。
ではプライドが高いだけで、こんなに上から目線になってしまうのでしょうか。
『職場の紛争学』の著者で人事コンサルタント、各務晶久さんはこのように話しています。
「そういう人は、そもそも若いときからその傾向があるのです。自分の優位性を誇示する人というのは、プライドが高いだけでなく、そのプライドを安定して保持することができません。
つまり心のどこかに自信がなくて、自己肯定感が低い。でも『自分を認めてほしい』という承認欲求は高い。そして権限やパワーを獲得したいという欲もある。
この3つがそろうと、人は他人に『上から目線』で接するようになるのです」
引用:シニア社員が“マウンティング”する理由 仕事一筋な人ほど危ない?
社長を考えると、当てはまりそうな部分ばかりですよね。
そして上記の記事では、「『仕事でのつながりが切れたら、もうあんな人とはつきあいたくない』と思っている人は多数いるはずです」とも書かれていました。
>>働かないオジサンにイライラ。Z世代とのギャップ。多様性の時代に歩み寄れるのか?
肩書がないと、人間関係が築けないオジサンにならないために

ここまで見て、どう思いましたか?
きっと社長は「自分はプライドが高い」と思っていないでしょう。「これが当たり前」くらいに考えていそうです。
このままでは社長は、会社というハコがないと人間関係を築けないオジサン、となってしまいます。
社長という立場で他人に認めてもらい、承認してもらう。
そこで威張っていたいだけのオジサン、というわけです。
とはいえ、本人が自覚していませんから、周りはどうしようもありません。
僕はキャリアコンサルタントとして求職者の進路相談を受けますが、ちまたでよく言われていることがあります。
それは、自分のキャリアは自分で作ろう、という自発的な動きです。
これは決して、自分の力を誇示しよう、プライドを守ろう、という意味ではありません。
キャリアを会社任せにせず、自分の道は自分で作ろうという意味です。
「そういわれてもどうしていいかわからないよ」という人。ぜひ僕に話してみてください!
行き場のない気持ちを吐き出すだけで、前向きになるかもしれませんよ!