こんにちは! 札幌ITキャリアコンサルタントの佐々木です!
今回は、僕が実際に対応した相談事例のご紹介です。
「これまでの職歴に一貫性がなく、アピールできる強みがない」
「面接になると、どうしても上手く話せない」
そんな悩みを抱えている方は少なくありません。今回は、複数の職種を経験し、ご自身の経歴に自信を持てずにいた(相談者)さんのケースを通じて、書類作成や面接対策のリアルなプロセスをお伝えします。
<相談者の状況>
※個人情報の観点から、複数の事例を統合し一部脚色しています。
- 30代女性。
- 専門職を6年、接客業を4年、事務やサーバー保守などを経験。
- 派遣社員のとき、コロナの影響で仕事がなくなった経験があり、それを解消するために長く勤められる仕事を希望。
- 正社員にはこだわらず、契約社員でも可 。
- ハローワークで「強みを作った方が良い」と言われ、自分には強みがないと思い込んでいる 。
- 面接に苦手意識がある。
職務経歴書がまとまらない。本音と建前の整理

相談者さんは、希望職種への応募に向けて職務経歴書を作成してきてくれました。しかし、拝見すると、職歴が多く行数が増えており、なんと5枚にも及ぶボリュームになっていました。
どの会社の経験でもコミュニケーション能力を推した内容になっており、全体的に似たような印象を受けてしまいます 。
さらに気になったのは、退職理由の書き方です。
要約部分には「業務の非効率があり、それを改善したくて退職し、学校に通った」といった流れで書かれていましたが、どうも前後のつながりが見えませんでした 。
退職理由の本音は

この退職理由なんですが、正直なところ、どんな背景があったんですか?

うーん……本音が7割で、待遇の悪さが3割くらいですかね…
(なるほど。主観にはなりますが、おそらく待遇への不満があって退職し、経歴書には後付けでもっともらしい理由を考えたのだろうな)
僕はそう感じました。
「事実を隠す必要はありませんが、ただネガティブな不満だけが目立つと、採用側には『また不満で辞めてしまうのでは』と映ってしまいます。
今までの経歴や業務内容、身についたものを中心に整理して書き直してみましょう」と伝えました 。
職種ごとにまとめてもOK
職歴部分を会社ごとに書いていたため長くなってしまっていました 。(相談者)さん自身も「うまく2枚にまとめたい」と悩んでいたため、専門職、接客業といった「業務ごとにまとめて書く」方法を提案しました 。
事務や接客と長くやってきているので、それぞれ希望する職種に刺さる書き方を意識することが大切です 。
「強みがない」思い込みを外す

面談を進める中で、(相談者)さんはしきりに「私には強みがない」と口にしていました 。
お話を伺うと、以前ハローワークで「専門学校にいって、強みを作った方が良い」と言われたそうです 。
そのため、「ここでHTMLなどの新しいスキルを身につけて、それをアピールしないといけない」と焦っていました 。
(ハローワークの担当者がどういう意図で言ったのか詳細はわかりませんが、自信なさげに話す様子を見て『強みがない』ように見えてしまったのかもしれません)
しかし、僕は彼女のお話をじっくり聞き、これまでのしっかりとした職務経歴を見て、強みがないとは全く思いませんでした 。
強みは今までの経験の中にある
「新しい強みを無理に作る必要はありません。強みは、すでにあるんです。それをアピールしましょう」
僕はそう力強く伝えました。 「仕事で工夫したことや強みはもっと隠れているはずです。まずは業務棚卸シートを使って、これまでの経験をじっくり振り返りましょう」 。
僕のこの提案には、ただ書類を埋めるだけでなく、業務棚卸しを通じて彼女自身に「自信を回復してほしい」という狙いがありました 。
どんな仕事にも、必ずあなたならではの経験やスキルが隠されています 。それを一緒に見つけ出すのが僕の仕事です。
面接は「暗記テスト」じゃない

書類が整ってきたところで、面接対策に入りました。 (相談者)さんは「公的機関の面接がダメだった」という経験があり、面接に対して強い苦手意識を持っていました 。
模擬面接を始めてみると、彼女の課題が浮き彫りになりました。 聞かなくてもドンドン話してしまう明るいキャラクターなのですが、面接という場だとそれが悪く出てしまい、話しすぎてボロが出てしまいそうな印象を受けたのです 。
そして、準備してきたであろう回答を一生懸命に話そうとするあまり、どこか「よそ行きの言葉」になっていました。
(このままだと、面接官には「準備したセリフを一方的に喋るロボット」に見えてしまう。もったいない。彼女の良さは、もっと自然なコミュニケーションにあるはずだ)
いかに普通に話せるかが勝負
僕はあえて、模擬面接をストップさせました。 「(相談者)さん、面接の前提として、まずは『普通の事』をしてほしいんです」 。
「普通の事、ですか?」
「そうです。入社や退社の理由、なぜ事務をやりたいのかといった質問への対処も大事ですが、まずはコミュニケーションを意識してください 。聞かれたことにしっかり答えましょう。自分をアピールしようと焦る前に、しっかり会話をしよう、ということです」 。
面接は会話

面接は、一問一答の暗記テストではありません 。 普通の事というのは、入退室のマナーから、椅子に座るタイミングといった基本的な立ち振る舞いも含みます 。そうした落ち着きが、自然な対話を生みます。
「『なんでこの仕事がしたいの?』って聞かれたら、友達にならなんて答えますか? 用意した言葉じゃなくて、今の自分の言葉で話してみてください」 。
少しずつ肩の力が抜けた彼女は、次第に自分の言葉で、これまでの経験や次に活かしたい思いを語ってくれるようになりました。話していてとてもしっかりしているし、本来は全く問題ないのです 。
「それです! その言葉で会話のキャッチボールをすれば大丈夫です」
僕は、職務経歴書を訂正後に再度確認すること、そして面接のことでも気軽に連絡するように伝えて、面談を終えました 。
ITキャリアコンサルタント佐々木の目
今回の(相談者)さんのケースから学べるポイントは以下の通りです。
- 職歴が多い場合は「業務ごと」にまとめる: 会社ごとに並べるのではなく、経験した職種や役割で整理すると、アピールポイントが伝わりやすくなります。
- 強みは「作る」のではなく「見つける」: 新しいスキルをつける前に、これまでの経験を棚卸しし、仕事への向き合い方を振り返ることが重要です。
- 面接はアピール合戦ではなく「会話」: 用意した回答を一方的に話すのではなく、聞かれたことに的確に答え、コミュニケーションのキャッチボールを意識しましょう。
「ちゃんとしなきゃ」「完璧に答えなきゃ」と頑張りすぎて、自分の言葉を見失っていませんか?
ジョブローデンでは、あなたの綺麗な回答を一方的に作るのではなく、あなたの中にある「本音」を引き出すお手伝いをします 。 面接で何をアピールすればいいかわからない、強みが見つからないという方は、まずは雑談するつもりで、話に来てください 。



